高田整形外科 〒771-0203 徳島県板野郡北島町中村字東堤ノ内30-1
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肩腱板断裂 手指の変形性関節症 手根管症候群    

骨粗鬆症

概要

 骨粗鬆症とは、骨の強度が低下し、骨折しやすくなる骨の病気です。いわゆる骨の老化現象のことです。骨は壊すこと(骨吸収)と新たに作ること(骨形成)を繰り返しており、全身の骨は約3年でまったく新しいものに入れ替わります。骨粗鬆症は、この骨吸収と骨形成のバランスが崩れることで発症します。女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化、カルシウムやビタミンDの摂取不足等が関わっています。また内分泌疾患や血液疾患、ステロイドなどの薬剤によっても骨粗鬆症が生じることがあります。
 一般に骨粗鬆症では骨密度が低下しますが、骨の強度は骨密度(7割を担う)+骨質(3割)で規定されています。骨密度が高くても骨折することがあり、その場合は骨質の改善が必要になります。骨の構造を鉄筋コンクリートの建物に例えると、ミネラル分(骨密度)はコンクリートに当たり、コラーゲン線維(骨質)が鉄筋にあたります。コンクリートの量だけを増やしても、丈夫になりません。鉄筋で強化することが必要です。

症状

初期には症状がなく、病気が進んでも自覚症状がまったく現れないこともあります。しかし軽微な外力で骨折しやすくなり、疼痛や変形が出現します。骨折の好発部位は、肩(上腕骨近位端)、手首(橈骨遠位端)、背骨(椎体)、股関節(大腿骨近位)です。椎体骨折後に背中が曲がったり身長が縮んだりすることがあります。

診断

X線検査:胸腰椎椎体の既存・新規骨折の有無を確認します。
骨密度測定:骨密度判定は若年成人平均値(YAM)と比較して行います。
既存骨折がなければYAM値が70%未満を骨粗鬆症と診断します。
血液・尿検査:骨代謝マーカーを測定します。骨代謝回転の評価・治療薬の効果判定・他疾患との鑑別に利用します。

予防と治療

食事療法:800mg/日以上のカルシウム摂取を心掛け、適量のタンパク質をとって下さい。
アルコールは控えめにし、禁煙した方がよいでしょう。
運動療法:適度な運動で骨に負荷をかけることで骨が丈夫になります。摂取されたビタミンDは紫外線で活性化しますので、屋外での運動は二重の効果が期待できます。

薬物療法:
*骨吸収を抑制する薬
女性ホルモン製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)
ビスフォスフォネート製剤、カルシトニン製剤、デノスマブ
*骨の形成を促進する薬
活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
*その他
カルシウム製剤
*骨質改善
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)
各種ビタミン剤(D3・K・B・葉酸) テリパラチド
以上の薬物を症状や病気の進行度・骨代謝マーカーを参考にして選択します。治療効果が得られるまでに長時間を要します。痛みが消えた、なかなか骨密度が上がらないからといって自己判断で薬を中断しないようにしましょう。