高田整形外科病院 〒771-0203 徳島県板野郡北島町中村字東堤ノ内30-1
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関節水症

関節水症(MRI画像)
膝関節のMRI(液の貯留)
膝関節のMRI(液の貯留)
膝関節のMRI(正常)
膝関節のMRI(正常)


解説

”膝に水が貯まる”という言葉をよく耳にすると思います。
様々な病気が原因で膝の関節内に液が貯留し た状態(写真-矢印の白い塊部分)を表現したもので、これを関節水(血)症と呼びます。(右の写真は正常 です。)
正常の関節液は淡黄色透明で粘調性があり、関節の動きを円滑にすると共に、関節軟骨の栄養源となって います。その量は精々5mlまでですが、関節に炎症やその他の病的な状態が生じると増加して60ml 以上にもなることがあります。貯留する液の性状は病気によって異なり、外傷では関節内の骨や靱帯が損 傷されて出血するため、”水”ではなく”血”が貯まることになります。
関節液を調べるだけで病気が診断できることもありますから、腎疾患における尿検査と同様に、 関節液検査は関節疾患において、非常に重要となります。
代表的な疾患と関節液の性状について簡単にまとめてみます。

1.非炎症性(変形性関節症等)
 軟骨の摩耗細片による刺激や機械的な圧迫・牽引力が滑膜に加わる結果、黄色透明で粘りのある液が貯留 します。
2.炎症性(関節リウマチ、痛風等)
 関節内における異常免疫反応や結晶が沈着することで炎症が誘発され、にごった粘調度の低い液が貯まり ます。熱感を伴うのが普通です。
3.化膿性
 細菌感染が原因で膝の発赤・熱感があり、発熱が生じます。関節液は不透明で緑がかっていて低粘調とな ります。液を培養して原因となる細菌を特定する必要があります。
4.血性(外傷、血友病等)
 関節内骨折であれば当然ですが、出血性素因を有する人では軽微な外傷でも出血して、関節液に血が混入 することがあります。
大量の関節液貯留が続くと関節包や靱帯が伸張され、可動域が制限されてきます。
痛みの原因にもなるため、穿刺して排出させる必要があります。
水を抜くと癖になると心配される人がいますが、穿刺自体が関節液を貯まり易くさせるのではありません。 関節に炎症を起こさせている基礎疾患が治療されずに、水を抜いて楽になった膝を酷使することが、 関節液貯留を繰り返す原因と思われます。